今日も田中渓さんの『億までの人 億からの人』を読みました。
今日、印象に残ったのは、富裕層の多くも最初から順風満帆だったわけではなく、苦境や挫折を経験しているという話でした。
田中さん自身も、中学受験で第一志望に落ちた経験について書かれていました。
それを読んで、
「あ、自分も受験に落ちてるな」
と思い出しました。
私は高校受験で第一志望に落ちています。
ただ、当時それほどショックではありませんでした。
なぜなら、落ちても仕方がないようなことをしていたからです。
中学生の頃は、受験直前までゲームに夢中。
学校から帰れば友達とゲーム。
そして、ほとんど一夜漬けのような状態で、徹夜して受験しました。
結果、不合格。
まあ、当然ですよね(笑)。
「やっぱりダメだったか」
そんな感じでした。
ただ、一緒に結果を見に来てくれた母には申し訳なかった。
進学することになった私立高校は、当然、公立高校よりお金がかかります。
母の方がショックを受けていたと思います。
高校へ入ってから、母は昼も夜も働くようになりました。
家事をする時間もないくらい忙しく、夜ご飯がカップ麺の日もありました。
高校生の私にも、
「これは本当に大変な状況なんだ」
ということは分かりました。
自分も働いて、お金を稼いだ方がいいんじゃないか。
そう思って母に相談しました。
すると母は、
「気持ちは嬉しいけど、胸にしまっておきなさい」
と言いました。
今、自分がやるべきことはそこじゃない。
お母さんのことを考えてくれるなら、しっかり勉強して大学へ行きなさい。
そう言われました。
母は大変だったはずです。
仕事の愚痴は、いっぱい聞きました(笑)。
私がうんざりした顔をすると、それを見てまた笑っていました。
苦しい状況でも、毎日働いて、普通に笑っている。
そんな母を見ていたら、
「自分も頑張ろう」
と思うようになりました。
高校2年生になる頃には、勉強するようになっていました。
授業の予習をする。
復習する。
予習・復習ノートをどんどん前倒しで作る。
予習してあるから、授業も分かる。
突然先生に当てられても答えられる。
学力テストではクラスのトップ5に入ることが増え、1位になったこともありました。
そして高校卒業後、国立大学に現役で合格しました。
中学時代、受験直前までゲームをしていた自分から考えたら、大きな変化です。
高校受験に落ちたこと自体が、私を変えてくれたわけではないと思います。
その後に起きたこと。
そこで出会った人。
支えてくれた人。
そして、目の前で懸命に生きていた母の姿。
いろいろなものが重なって、自分が少しずつ変わっていった。
だから今振り返ると、
第一志望に落ちた人生も、悪くなかったな。
と思えます。
あのとき合格していたら、また違う人生になっていたでしょう。
どちらが良かったのかなんて分かりません。
でも一つだけ言えるのは、
失敗した瞬間には、その失敗が人生の中でどんな意味を持つのか、まだ分からない。
ということです。
39歳になった今だから、そう思います。

